取得額が10万円以上の備品は固定資産として扱う必要があります。
固定資産は購入した年に全額経費として処理することができませんので、毎年少しずつ費用を計上していくことになります。この処理は減価償却と呼ばれかなり手間が必要な作業となります(やよいの青色申告には固定資産を扱う機能も備わっていますが…)。
ただし、取得額が10万円以上20万円以下の固定資産は、一括償却資産として3分割して3年かけて費用を償却することができます。この範囲内の物を購入した場合、一括償却資産として計上したほうが簡単です。
一括償却資産の償却処理
6/20日に現金で15万円のノートPCを購入した場合の処理を考えます。
購入時の仕訳
購入した際は仕訳日記帳で以下のような仕訳を入力します。
仕訳の内容は以下の通りです。
- 日付: 6/20
- 借方勘定科目: 一括償却資産
- 借方金額: 150,000
- 貸方勘定科目: 現金
- 貸方金額: 150,000
- 摘要: ノートPC
固定資産の登録
決算時にはまずこれを固定資産として登録します。「拡張機能 > 固定資産管理 > 固定資産一覧」で固定資産一覧を表示し、右クリックメニューで「新規作成」を選択します。
固定資産の新規登録ウィンドウでは以下の内容を入力します。
- 減価償却資産の名称等: ノートPC
- 数量: 1
- 取得年月日: R01/06/20
- 取得価額: 150,000
- 取得方法: 一括償却
入力が終わったら「登録」ボタンをクリックします。
固定資産一覧表に反映されました。
一括償却資産の設定
さらに青色申告決算書に一括償却資産の情報反映させるために次の作業を行います。「拡張機能 > 固定資産管理 > 一括償却資産一覧表]で一括償却資産一覧表を表示し、右クリックメニューで「一括償却資産設定」を選択します
一括償却資産登録ウィンドウが表示されるので、当期の「本年分普通償却費」に5万円と入力します。これは取得価額の1/3での金額が償却されるという意味です。
決算仕訳
最後に仕入日記帳で決算仕訳を登録します。
仕訳の内容は以下の通りです。
- 仕訳のタイプ: 決算
- 借方勘定科目: 減価償却費
- 借方金額: 50,000
- 貸方過剰科目: 一括償却資産
- 貸方金額: 50,000